法話板

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2月のおだいしさまのことば

真言宗や禅宗等では、師から弟子へ仏様の教えを伝える際、正統な相承が記された系図を授けます。同様に真言宗の葬儀では、導師から故人に血脈が授けられます。これは〝けちみゃく〞と読み、体の中の血管が途絶えることなく続くことにたとえたものです。つまりこれは、仏様の教えが後代に正しく伝わったことを表す、とても大切な証になります。

仏教は約2千年以上前から今日まで、長い間脈々と伝えられてきました。それは代々正しい教えを受けた僧侶が、研鑽を積み、さらに周囲の人々に対し、教えを広める努力を怠らなかったからではないでしょうか。その結果、現在でも仏教は日本を含むアジアの国々で篤く信仰されています。

仏様の教えという真理自体がなくなることは、決してありませんが、それを伝えていく担い手がいなくなれば、必然と仏教への理解も曖昧になり、最終的には廃れることになりかねません。

先人たちが伝えた歴史ある大切な教え、そのバトンを次の世代に渡すのは、我々の役目ではないでしょうか。