11月のおだいしさまのことば

先日京都に行った帰りに、お土産を買おうと会計の列に並んでいると、私の前に横からおばあさんが割り込んできて先に会計を済ませてしまいました。店員さんが注意するも「ごめんなさいねぇ〜」と何度も私に言いながらも、列の最後に並ぼうとはしませんでした。私はその姿を見て、口で謝罪しているだけだなと思いつつも指摘するのは面倒に感じ、にこにこしてやりすごしてしまいました。私も、謝罪していたおばあさんも、口で注意しただけだった店員さんも、誰一人として行動と言葉と心が一致していなかったのです。
冒頭の文中での平等とは、私たちの活動の三要素である、身(体)、語(言葉)、心がともに等しく尊いことを示しています。本来それらは仏さまのものであるからです。私たち一人一人が、日頃の生活において、それらを理想である仏さまのものに高める必要があります。仏道に照らして正しい振る舞いはどうなのかと日々の生活で考え、顔ではにこにこしながら心の中でもやもやするよりも、「お先にどうぞ」と気持ちよく心から順番を譲ることのできる行動と言葉と心が一致した人になりたいものです。