法話板

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5月のおだいしさまのことば

本文は菩薩のあり方を示したものです。ここでいう大士とは菩薩のことを指します。菩薩とは、自らの悟りと同時に、多くの人々の悟りを求める修行者のことです。

四量とは、「慈」、衆生に安楽を与える。「悲」、衆生の苦痛を取り除く。「喜」、他者の安楽をともに喜ぶ。「捨」、他者に対し平等無差別である。以上の四つをいいます。菩薩には、これらと同時に、次に示す四摂の実践が求められます。

それは、見返りを求めず、仏法や物を与える「布施」。穏やかな言葉で語りかける「愛語」。人々のために尽くす「利行」。そして、人々の努力に寄り添い、協力し共感し合う「同事」です。四摂の摂は、おさめる、引き寄せる、という意味を持ちます。菩薩は仏法を修めるとともに、多くの人々を仏法へ導く。すなわち衆生を利する実践が求められているのです。

現代社会に目を向けると、自分の都合のみを優先し、他者に迷惑をかけても省みない姿や、金銭的、物理的な豊かさや便利さを最上の価値とみなし、社会の未来や国家のあり方に無関心である傾向が見受けられます。

このお大師さまのお言葉のように、他を利する行、すなわち菩薩の行を核とした生き方を、私たちは心がけていきたいものです。