法話板

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10月のおだいしさまのことば

私たちの心には必ず仏さまの心が存在します。それを「仏心」といいます。

お大師さまがお開きになった真言宗の教えでは、自分自身が仏になることを目指しています。

仏になるため、つまり悟りの境地に到るために、まず大切なことは「発心」です。発心とは、仏さまの心を自分の中に起こすことです。私たちの日常には、欲しいものが手に入らない、友達と喧嘩をしてしまった、仕事に行くのが嫌だなど、さまざまな迷いや苦しみがあります。苦しまない人、迷わない人はいないでしょう。

では、なぜ私たちは迷い、苦しむのでしょうか。その一つの原因は、私たちが仏さまの心を見失っていることにあるのです。仏さまの心とは、自分自身を正しく見つめ、同時に、周りの人々や社会と共に生きようとする心です。自分のことだけを考えるのではなく、相手を思いやり、周囲人々と共に生きようとする心を起こす。それが「発心」なのです。仏さまは、どこか遠いところにいらっしゃる特別な存在ではありません。私たち一人ひとりの心の中にあって、自らが目指す理想であり、また、迷ったとき、苦しいとき自分を励まし人生をより良いものに導いてくれる尊い存在なのです。